結論から言う。後付けヘッドレストは「買い」だ。ただし、椅子・用途・予算の3条件が揃ったときに限る。
アーロンチェアやシルフィーを購入したあと、「ヘッドレストを後から付けられるのか」「どの製品が合うのか」と悩む人は多い。この記事では、アーロンチェア用「Atlas ヘッドレスト」とオカムラ シルフィー用純正ヘッドレストの2製品を中心に、設置例・評価・選び方を詳しく解説する。
後付けヘッドレストが「必要な人」と「不要な人」 {#必要不要}
後付けヘッドレストを検討する前に、まず自分がどちらのタイプかを確認してほしい。
必要な人
在宅ワーカーで1日6時間以上座る人、リクライニングしながら動画視聴や読書をする人、首・肩こりが慢性化している人にとって、ヘッドレストは「あって当然」の装備だ。特にリクライニング時に頭の置き場がないという問題は、アーロンチェアやシルフィーの上位モデルに共通する弱点であり、後付けヘッドレストはその唯一の解決策になる。
不要な人
一方、前傾姿勢でタイピングに集中する人にとってヘッドレストは邪魔になることがある。アーロンチェアはもともと「前傾姿勢での集中作業」を設計思想としており、ヘッドレストを付けることで本来の機能美が損なわれるという意見も根強い。「ストレートネックになった」という実際のレビューも存在する。
「本来のアーロンチェアの形が最も機能的なのだと思い知りました。不要な時に畳める仕様だと良かったのですが」(Amazon購入者レビュー)
判断の基準はシンプルだ。リクライニングを使うなら買い。前傾姿勢オンリーなら不要。
アーロンチェア用:Atlas ヘッドレスト(リマスタード対応)

製品概要
| 項目 | 詳細 |
| メーカー | Atlas Headrest(元ハーマンミラーのデザイナー・エンジニアが設立) |
| 価格 | 約40,000〜50,000円 |
| 対応モデル | アーロンチェア リマスタード A/B/C 全サイズ |
| 素材 | ナイロン・メッシュ |
| サイズ | 33W × 10D × 18.5H cm |
| 調整機能 | 上下・前後・角度(無段階) |
| 保証 | 3年(日本正規代理店) |
| 製造 | Made in USA |
| Amazon評価 | 4.3 / 5.0(66件) |
設置のポイント
アーロンチェア リマスタードのバックレスト上部に専用のブラケットを取り付け、そこにヘッドレストを差し込む形式だ。工具は付属の六角レンチのみで対応できるが、付属レンチの面取りがされていないという指摘が複数のレビューに見られる。インチサイズのため、市販の六角レンチを別途用意するか、金属用紙やすりで面取りしてから作業すると設置がスムーズになる。
設置後の見た目については、「純正品にしか見えない」「知らない人が見たらもともとヘッドレスト付きの椅子だと思うレベル」という評価が多く、色・質感ともにアーロンチェアとの一体感は非常に高い。
実際の使用感
「頭が乗せられるって、こんなにも楽なのか。設置も簡単。値段だけ、ちょっと高い。しかし、もう、ない世界には戻れません。」(Amazon購入者レビュー)
リクライニング時の快適性は圧倒的だという声が多い一方、メッシュのテンションがかなり硬めという指摘もある。長時間の休憩には向いているが、「完全に頭を預けてリラックスしたい」という用途には、テンションが強すぎると感じる人もいる。
シルフィー用:オカムラ純正ヘッドレスト(固定式・可動式)

製品概要
オカムラ シルフィーのヘッドレストは純正オプション品として、固定式と可動式の2種類が用意されている。ハイバックタイプのみ後付け可能な点に注意が必要だ。
| 項目 | 固定ヘッドレスト | 可動ヘッドレスト |
| 価格 | 約21,862〜23,320円 | 約27,940〜39,710円 |
| 調整機能 | なし(固定) | 高さ・角度調整あり |
| 対応モデル | ハイバックのみ | ハイバックのみ |
| 取り付け | 本体に直接装着 | 本体に直接装着 |
| 推奨身長 | 155〜175cm程度 | 幅広く対応 |
固定式 vs 可動式の選び方
固定式は価格が安く、シンプルな構造で壊れにくい。ただし一度取り付けると位置が変えられないため、身長に合った高さで注文する必要がある。
可動式は高さと角度を細かく調整できるため、複数人で使う場合や、姿勢が変わりやすい人に向いている。価格差は約6,000〜18,000円だが、長期間使うことを考えると可動式の投資対効果は高い。
社外品という選択肢
シルフィーには純正品以外にも、Amazonや楽天で販売されている社外品ヘッドレストを後付けする方法がある。価格は5,000〜15,000円程度と純正品より大幅に安いが、取り付け方法が椅子の背面にクランプで固定する汎用タイプのため、一体感や安定性は純正品に劣る。コスト優先であれば選択肢に入るが、長期使用を考えると純正品を推奨する。
設置例と使用感:実際のレビューから読み解く

アーロンチェア × Atlas ヘッドレスト
設置後の最大の変化は「リクライニングの使い方が変わる」という点だ。ヘッドレストがない状態では、リクライニングしても頭の置き場がなく、結果的に前傾姿勢のまま使い続けるケースが多い。Atlas ヘッドレストを設置することで、仕事中の前傾姿勢と休憩時のリクライニングを明確に切り替えられるようになる。
複数のレビューで共通して挙げられるデメリットは「可動部の固定が甘い」という点だ。ノブを手で締めるだけでは、力をかけると動いてしまうことがある。実用上は問題ないレベルだが、完全固定を求める場合は六角レンチで増し締めすることを推奨する。
シルフィー × 純正ヘッドレスト
シルフィーの純正ヘッドレストは、本体との色・素材の一体感が高く、後付けとは思えない仕上がりになる。特に可動式は高さと角度の微調整が可能なため、「ちょうど良い位置に合わせられない」というストレスが少ない。
注意点として、シルフィーはハイバックとローバックで対応が異なる。ローバックにはヘッドレストを取り付けられないため、購入前に自分のモデルを確認することが必須だ。
後付けヘッドレスト 比較表
| 項目 | Atlas(アーロン用) | シルフィー固定式 | シルフィー可動式 |
| 価格 | 40,000〜50,000円 | 21,862〜23,320円 | 27,940〜39,710円 |
| 対応椅子 | アーロンリマスタード | シルフィー(HB) | シルフィー(HB) |
| 調整機能 | 上下・前後・角度 | なし | 高さ・角度 |
| 一体感 | ◎(純正レベル) | ◎ | ◎ |
| 設置難易度 | △(六角レンチ必要) | ○ | ○ |
| 保証 | 3年 | 純正品保証 | 純正品保証 |
| 製造 | Made in USA | 国内 | 国内 |
| Amazon評価 | 4.3/5.0 | — | — |
| こんな人に | アーロン所有者全般 | 固定位置で十分な人 | 細かく調整したい人 |
選び方:3つの判断軸
判断軸①:椅子の種類
アーロンチェア リマスタードを持っているなら、選択肢は事実上Atlas ヘッドレスト一択だ。他社製の汎用ヘッドレストでは、アーロンチェアのバックレスト形状に合わせた専用設計がないため、取り付けが不安定になる。
シルフィーを持っているなら、純正品(固定式 or 可動式)を強く推奨する。純正品はシルフィーのバックレストに直接ネジ止めする設計のため、安定性と一体感が社外品とは比較にならない。
判断軸②:使用目的
リクライニングで休憩・動画視聴・読書をする人には、ヘッドレストは必須装備だ。1日の仕事の中で「オンとオフの切り替え」を椅子の上で行う人にとって、ヘッドレストは「休憩の設計」を完成させる最後のピースになる。
前傾姿勢でタイピングに集中する人は、ヘッドレストを使わない時間が長くなる可能性が高い。その場合は、まず1〜2週間「ヘッドレストなし」で意識的にリクライニングを試してみて、不便を感じるようであれば購入を検討するのが賢明だ。
判断軸③:予算
Atlas ヘッドレストは40,000〜50,000円と高額だが、1日あたりの計算では約11〜14円(10年使用想定)になる。アーロンチェア本体(264,000円)への追加投資として考えると、全体の約15〜19%の上乗せで「完成形」に近づけられる。
シルフィーの可動式ヘッドレスト(約39,710円)も同様に、本体価格(約80,000〜120,000円)への追加投資として、長期的な快適性を考えると合理的な選択だ。
よくある質問(FAQ)
Q. アーロンチェア リマスタード以外(旧型)にAtlasは付けられますか?
A. Atlas ヘッドレストは「リマスタード(2017年以降)」専用設計だ。旧型アーロンチェアには取り付け不可のため、購入前にシリアルナンバーで型番を確認することを推奨する。
Q. シルフィーのローバックにヘッドレストは付けられますか?
A. 付けられない。オカムラ純正のヘッドレストオプションはハイバックタイプのみ対応している。ローバックを購入してしまった場合は、汎用クランプ式の社外品を検討するか、椅子本体をハイバックに買い替える必要がある。
Q. Atlasヘッドレストのカラーはどう選べばいいですか?
A. アーロンチェアのカラーはシリアルナンバーから確認できる。グラファイト(黒)・カーボン(濃灰)・ミネラル(白系)の3色があり、椅子本体と異なる色を選ぶと色味の差が目立つ。特に経年劣化した椅子に新品ヘッドレストを付けると「色の差」が気になるという声もあるため、できるだけ同時期に購入するか、中古椅子の場合は色の確認を慎重に行うこと。
Q. 後付けヘッドレストで首・肩こりは改善しますか?
A. 改善する場合と悪化する場合の両方がある。正しい位置(後頭部と首の境目あたり)に調整できれば、リクライニング時の首への負担が大幅に軽減される。一方、位置が高すぎると頭が前に押し出され、ストレートネックを悪化させるリスクがある。設置後は必ず高さと角度を細かく調整し、1〜2週間かけて最適な位置を見つけることを推奨する。
Q. シルフィーの固定式と可動式、どちらを選ぶべきですか?
A. 身長が170cm前後で姿勢が安定している人は固定式で十分だ。身長が155cm以下または180cm以上の人、複数人で椅子を共有する人、姿勢が変わりやすい人は可動式を選ぶべきだ。価格差は約6,000〜18,000円だが、長期使用を考えると可動式の投資対効果は高い。
まとめ:後付けヘッドレストは「投資」か「贅沢」か
後付けヘッドレストは、リクライニングを使う人にとっては「投資」、使わない人にとっては「贅沢」だ。
アーロンチェアやシルフィーを購入した時点で、すでに10万円以上の投資をしている。その椅子の「休憩機能」を完成させるための追加投資として、2〜5万円のヘッドレストは決して高くない。
重要なのは「自分がリクライニングを使うかどうか」という一点だ。在宅ワークで1日6時間以上座り、仕事の合間に椅子の上で休憩する習慣があるなら、後付けヘッドレストは「買い」だ。
アーロンチェアを持っているなら → Atlas ヘッドレスト(リマスタード専用)
シルフィーを持っているなら → 純正可動ヘッドレスト(ハイバックのみ)

この2択を基本として、予算と用途に応じて選んでほしい。
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最終更新:2026年3月
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